「ハァっ、ハァ……」
「……」
「…ッ」
ムリに早足で連れて来させられたせいで、とっさに息があがる。
全身がドクドク言って収まり切らないまま、
だんだんと暗闇に目が慣れてきたわたしは、こちらを振り向いた翔に気づくなり、キッと強く睨みつけた。
「…なん、で?何しに来たの…?」
「……」
「っていうかわたし、翔に言ったじゃん…。もうわたしには話しかけてこないでって、大キライだって…!
なのに何でこんな事するの?!」
《だから今日の夜だって翔たちのところには絶対行かないし、その分好きなだけ騒げばいい。
だけどもうわたしには一切話しかけてこないで!!》
――翔なんか大ッキライ!!
翔とわたしは、昔から幼なじみで。
もしかすると本当は
誰よりも一番、近いところにいたのかもしれない。
でもわたしたちはなぜかお互い
何かと顔を合わせるたんびに、いつもケンカしてしまうから…。
もう今までのように傷つけ合いたくなくて、これ以上翔のことをキライに思いたくなくて…
だからわたしはあの時そう突き放したんだ。
それなのに、何で
どうして翔はいつもそうやって塞ぎかけた傷を強引に蒸し返そうとするの…――?
「……」
「…ッ」
ムリに早足で連れて来させられたせいで、とっさに息があがる。
全身がドクドク言って収まり切らないまま、
だんだんと暗闇に目が慣れてきたわたしは、こちらを振り向いた翔に気づくなり、キッと強く睨みつけた。
「…なん、で?何しに来たの…?」
「……」
「っていうかわたし、翔に言ったじゃん…。もうわたしには話しかけてこないでって、大キライだって…!
なのに何でこんな事するの?!」
《だから今日の夜だって翔たちのところには絶対行かないし、その分好きなだけ騒げばいい。
だけどもうわたしには一切話しかけてこないで!!》
――翔なんか大ッキライ!!
翔とわたしは、昔から幼なじみで。
もしかすると本当は
誰よりも一番、近いところにいたのかもしれない。
でもわたしたちはなぜかお互い
何かと顔を合わせるたんびに、いつもケンカしてしまうから…。
もう今までのように傷つけ合いたくなくて、これ以上翔のことをキライに思いたくなくて…
だからわたしはあの時そう突き放したんだ。
それなのに、何で
どうして翔はいつもそうやって塞ぎかけた傷を強引に蒸し返そうとするの…――?