「……」


今わたしの手元にある、二つの小さな紙。


そのうちの一つに書かれてあるのは「1」の数字。


そしてもう一つ

誰かが握りしめたせいで
すっかりクシャクシャになったクジの真ん中に書かれていたのは

「2」の数字。


翔は…

「2班」だったんだ。



――同じじゃなかった。



「翔~、何かおまえさっきと違くね?どーした?」



自分の番号が分かった人たちは

それぞれ決められた班の席へと集まり座っていく中、ふいに翔の友達の声がして


わたしは複雑な想いで、今もかたくなに背を向けて黙っている翔のことを見た。


「せっかく俺ら一緒の班だったんだしさぁ、もっとこうパーッといこうよな?!パーッと!」

「……」

「お、おい…、翔?」


わたし、なにを考えてたんだろう。


いくら席や委員が一緒になったからって

班まで同じになるとか、ありえないよね…。