俺がそんな風になってしまったのには、きっと俺の環境、取り巻きのせいと言っても過言ではない。


俺が所謂“普通”と思っていたのは幼稚園に入るまでだった。


幼稚園に入園して直ぐに、女の子達の群れの中心に俺はいた。



ちやほやされるのは誰だって悪い気はしない。

優越感を感じたいのに、大人も子供も関係ない。


気分が良かったのも事実。



ある日、聞いたんだ。


『俺のどこが好きなの?』と。

更なる優越感に浸かりたくて。



想像を絶する言葉が返ってくるとも知らずに


『蓮君の見た目だけが好き!』





満面の笑顔で女の子は残酷過ぎる言葉を放ったんだ。