帰宅してリビングのソファーに身を預けると、先ほどの出来事が脳裏に浮かぶ。 蓮さんがまさか、あんなに大会社の社長のご子息だったなんて。 そして、やっぱり蓮さんはどこにいても、何をしていても注目を浴びる人なんだって事を再認識させられた。 『・・やっぱり私はーー。』 ダメだ。 思考がどんどんとマイナス思考になっていく。 一度芽生えてしまった黒い感情はそう簡単に消えてはくれない。 そっと目を伏せるとそのまま睡魔に意識を奪われた。