『こいつ。俺の女なんだけど。』 背後から聞こえてきた聞き覚えのある低い声。 『チッ。男連れかよ。』 その声に気後れした男達は慌てたように去って行った。 声のしたほうに振り返るとそこにいたのは “・・そこ。俺の席なんだけど。” 隣の席の彼だった。 『助けてくれてありがとう・・あ、あれ??何で・・ごめん。』 生まれて初めてナンパされ、手首を痛い位に掴まれ無理矢理どこかに連れていかれそうになって本当に怖くて怖くて。 助けてもらえた安心感で一気に溢れ出す涙・・