「は~」 ため息をつくけれど、マグカップの中のホットミルクティーの表面にぶつかって、戻ってくる。 絶対にもういらないアドレスを数件消した。 やっぱり消せない。 前の彼氏と、その前の彼氏と、そのもっと前の彼氏。 消したのは、前のバイト先の女友達。 10時になった。 待ち合わせをしていたのか、隣でドーナツを食べていた女子高生も急いで席を立った。