綾はミルクティーのような綺麗な色の髪をシャーペンに巻きつける。
「どうせなら、鈴音のお父さんと付き合えばおもしろいのに。うちら、姉妹になれる!」
「それいいね~!!そうなると、私と綾は一緒に暮らせる!」
ありえない話だけど、話しているだけでウキウキしてくる。
こんなささいな会話が、私達にとっては宝物のように大事なものだった。
「今度、計画しない?」
「偶然っぽく、出会わせようよ!」
綾のお母さんは10代で綾を生んだから、まだ若い。
綾はお母さん似で、綺麗な顔立ちをしている。
だから、もちろん綾のお母さんもかなりの美人で。
お父さんは女好きだから、うまく行けば……
「ありえなくもないよね」
「まじで、それおもしろい!!」
佳世さんなんかよりも、綾のお母さんの方が100倍良い。
綺麗だし、優しいし、何より……綾のお母さんだから。

