「拓登のお父さんに反対されちゃうね」




「させねーよ。同じ間違いは二度としない。大事な人は俺が守る。俺は俺の道を行く」




「政治家にならないの?」




「ならねーって。嫁と子供のそばにいたいから俺には向いてない」




「それって私と結婚したいってこと?」




「ばっかじゃねーの?お前なんか嫁にもらったらどうなる?」




「ふん」




「嘘だよ。鈴音の居場所は、ここだから」








温かい胸の中。



大きな手が私を包む。