嫌われていることは知ってるよ。
私は嫌われたいと思ってるから。
かわいくないこともわかってる。
わざとかわいくないことばかりしてるから。
何がしたいのか、よくわからない日々。
お父さんを独り占めしたい、なんてそんなけなげな気持ちはこれっぽっちもない。
とにかくここから抜け出したい。
お父さんをお父さんと呼ばなくてもいい日が来るのなら、早くその日に行きたいんだ。
ひとりで生きることなんてできないかもしれない。
でも、お父さんの力を借りなければ生きていけない『今』が苦痛で仕方がない。
そんなときに声をかけてきたのがあいつ。
あいつが連れ去ってくれるなんて思ってなかったけど、あいつと付き合ってからは寂しさからは開放されていた気がする。

