「だから?」
私が聞き返すと、綾は困ったような顔をして息を吐いた。
そして、自分の手のひらをじっと見つめて言った。
「ゴムなしでエッチしまくった」
「綾!!本気で言ってんの?」
「うん・・・・・・子供できてもいいって思った。そしたら、自由になれる気がした」
もう一度叩こうと思ったけど、私は綾を抱きしめていた。
そこまで追いつめられて、自分を見失っていた。
「できてたらどうしよう」
「大丈夫。まだわかんないし、できてたらその時に考えよう。私はずっと味方だから」
そう言って綾の背中を撫でたけど、不安で心配で胸が張り裂けそうだった。
本当に妊娠してしまったら・・・・・・
相手は、あのキモイおっさんだよ?
綾、こんなにかわいいのに。

