キミがくれた光




「正直言うと、自分で自分が怖いんだ。母親と彼氏を苦しめるためには何ができるだろうってそんなことばっかり考えてる」




「綾、あれからお母さんと話してないの?」





綾は自分の手をぎゅっと握りながら、その手で膝を叩いた。





「アイツにさ、母親にさ・・・・・・欲求不満の淫乱女!って言ってやったんだよ。そしたら、思いっきり殴られたから家出した」





綾のお母さんの表情を思い出す。



綾はまだ誤解したままだった。





「綾、私達誤解してたんだよ」




今度は、綾の手を握ることができた。



綾は、一瞬目を合わせた後に、ふふっと笑った。




「何言ってんの?鈴音。うちら、捨てられた子供なんだよ」



「違うんだって」