「ある意味、喫茶店の変な男に感謝しないといけない。俺は、その女性と話すことで、何かが見えてきたんだ」
私と拓登は顔を見合わせた。
もしかしたら、私も綾もおっさんも大きな勘違いをしているのかもしれない。
2杯目のお茶を飲みながらお父さんが熱く語り出した。
泣いちゃダメ。
泣いたら・・・・・・だめだよ。
鈴音。
「その女性には、俺と同じ歳の娘さんがいてね。同じような悩みを抱えていた。そんな話で盛り上がって2時間近く話していた。とっくにズボンが乾いていたのに」
涙が出てくる。
お父さんんは、エッチしてなかった。
軽い男じゃなかった。
綾のお母さんと何もしてないんだ。

