「どうして、佳世さんを追い出したの?」
「追い出したわけじゃない。佳世さん自身も、自分が邪魔だと感じていた。鈴音にとっては嫌な女だったと思うが、佳世さんは今までの彼女とは違っていた。鈴音のことをいつも心配していたのは本当なんだ」
わかんねぇよ。
いつも顔を合わせるたびに嫌味なことを言って来たのは佳世さんじゃん。
「ちょうど佳世さんともそんな話をしていた頃に、俺もある出来事があってね。思春期の娘を持つ父親として、今できることは何だろうと考えた。そして、佳世さんと話し合った」
ある出来事・・・・・・
綾のお母さんとホテルに行ったこと??
またあの記憶が蘇る。

