「1人で会いにいくの怖いなら、一緒に行ってあげるよ」
いらねーよって言われると思ったのに、拓登は少し悩んだようだった。
複雑なんだ。
拓登が元カノに会って、ちゃんと話をして欲しいって思うのに
心のどこかでは、それが怖い。
「やっぱ、会いに行くべきかな?」
「心の中モヤモヤしてるんなら、会いに行って話す方がいいと思う。会えなかったとしても、会いにいけばスッキリするかもしれないし」
年下の私がこんなことを言ったからか、拓登は私の頭をコツンと叩いた。
私も心の中である決意をした。
綾に・・・・・・
会いに行こうと。
あと1週間しても学校に来なかったら、綾の家に行こうと。
「鈴音に説教されるとはな。考えとくよ」

