キミがくれた光




拓登のお父さんは、金や地位や名誉で、全てが解決すると思っている。



それって違う。



うちのお父さんもひどいけど、拓登のお父さんはもっとひどい。





「親父もお袋も、もう過去の話だと思ってる。でも、俺にとっては・・・・・・」



「拓登・・・・・・」




彼女はとても家族想いだった。



お父さんの仕事を探す為に、一緒に相談所へ出かけたりもしていたらしい。




不景気の真っ只中。



生きる為、生活する為、大事な家族を守る為に・・・・・・


拓登のお父さんからの申し出を拒否することなどできなかったんだ。






「俺だけ、何も知らなかった・・・・・・ 俺だけ・・・・・・」



震える肩に手を乗せる。



どうすれば、拓登の悲しみや悔しさを消せるんだろうと必死で考えた。



でも、何も浮かばない。





「俺が彼女を傷つけた。俺が・・・・・・」




「それは違うよ。彼女はちゃんとわかってるよ。拓登は何も知らないってこと。ちゃんとわかってる。家族の為に身を引いたんだよ」