「拓登、話したくなるまでこうしててあげる」
あの夜、拓登が私を抱きしめてくれたように、今度は私が拓登を抱きしめる。
「襲っちゃうよ~」
ふざけて拓登はそう言って、私の腰に手を回した。
「ば~か!拓登のばか!」
「ふふ」
拓登が話したくなるまで、私が話そう。
「あのね、お父さんが彼女を家から追い出したんだ。理由はわかんないけど」
「それって、計画のおかげじゃねーの?」
「そんなわけないよ。私が立てた計画だなんて知らないし。ケンカしたのかフラれたのか知らないけど、今は2人きりなんだよね」
「それはそれで気まずいんだろ?」
拓登は、私の心の中を読む。
「なんでわかるんだよ!!」
「顔に書いてある」

