「そろそろ朝日だな」 付き合っているわけでも愛し合っているわけでもない男女が、体を寄せ合って朝日を見た。 涙が出た。 今まで生きてきて、こんなにも満たされたことはなかった。 誰かと一緒に感動を分かち合うことが本当に幸せだと知った。 1人でいいと思っていた。 孤独な方が楽だとも。 でも、強がりだった。 私は誰よりも、寂しがり屋で弱虫で・・・・・・ 温かい手や、優しい声が必要だった。 ねぇ、拓登。 どうすれば、拓登を失わずに済むんだろう。 どうすれば、拓登と一生一緒にいられるんだろう。