―朝まで一緒に―




拓登が5曲くらい歌ってくれて、私の涙がやっと止まった。



拓登が変な歌を歌うから、思わず笑ってしまった。






「あ、笑った」




そんなに嬉しそうな顔しないで。



また好きになっちゃうよ。








「笑ってる方がいいよ」




そんなに優しいこと、言わないで。



止められなくなるから。






「拓登とずっと一緒にいたい」



私は、拓登の肩に頭を乗せたまま、呟くように言った。





「ずっと一緒に決まってるだろ」



「そんなの嘘だよ」


「なんでだよ」


「拓登に彼女ができたら私は必要ないじゃん」


「別にお前を女として必要としてるわけじゃねーから」