キミがくれた光





ギターの音が聞こえた。



夜になると、路上で歌う人が多いんだよね、ここって。





誰もが聞いているような聞いていないような。


みんな自分にバリアを張っているような。




話しかけて欲しいのか、話しかけて欲しくないのかわからない。



ひとりになりたいのか、ひとりが嫌なのかわからない。




私だってそのひとり。





あいつに出逢ってからは、この場所に来ることもなかったな。


やっぱり、あいつは私の最高の彼氏だった。


寂しさで震えていた私を救ってくれた人だから。





騙されたけど。



傷つけられたけど。



捨てられたけど……





助けてくれたことは消えない事実。