「部長、今日はあたしが料理、します!」 「有り難いが構わない」 部長は単調に言い返す。 「いえ、作ります!」 引くに引けない腕を捲って「失礼します」と言って部長の部屋の冷蔵庫に手をかける。 「冴木、何もないぞ」 その低い声に怯まない。何か、はあるだろう、料理上手な女って所見せてやるから、なんて勢いづいて扉を開けた。 「…」 無言になるのは仕方ない。 「ないと言っただろう」 部長がフゥと息をついた。