『…抱いて下さい』 いつかあたしが言った言葉。 甘いキスは落とすくせに、 触れない彼に感じたジレンマ。 …一度は彼の冷たい瞳に怖くなった。 だけど、 傍にいても触れないあなたに覚悟を決めた時には、 『…自分を大切にしなさい』 部長らしい言葉で優しく見つめた。 それが『拒否』というよりは、本当に優しさだけの気がして あたしは、単純にその言葉の意味を考えもしなかった。 一緒にいるだけで良かったから。 抱いてくれたら良かったのに。 だったら、 諦めなんかしなかった。