「馬鹿らしい。ランチ行くから」


会社を出てたから少し遅めの昼食。あたしは、やる気を無くす里穂には構わず、会社を出た。



足を止めなければならなかったのは


「あら」


鈴のなる様な声。嘘みたいに上品な口調。



「確か、冴木…様でしたわよね?」


様、なんて言われた事に、妙に笑った。