嘘つき③【-束縛-】

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「愁哉…さん」

暗闇の中は静かであたしはそっと声を落とす。初めてこの部屋に来たあの日の様に。


「なんだ?」



そしてあの時とは違う、響き返る声。


「あたし、こんなに乱されるの初めてです」


そう、何もかもが




初めて






あたしの声に部長の空気が揺れる。


「愛人、なんて美味しいですね」


悟られないように、微笑む。


感情は、出来るだけ、隠して。