そんなはず……




ある



ー…結局悲しかったんだ



俺にはやっぱり、涙花が必要だし、涙花も俺を必要としてる。




どちらがかけても、いけない存在なんだ。


「涙…花…」


好きだ




好きだ


どうしようもなく愛してる。


俺は制服のネクタイを緩め、涙花をおいかけようとする。


「うっ…」



ー…神は意地悪だ






いつも思っていた。




こんな大切なときに、いつも発作はやってくる。


「ハッ…ケホッ…」




薬を飲み込んで、落ち着くのを待つ。