「カイは私が歩けなくなったの、自分のせいだと思って気にしてるんだね。だから今まで来なかったんでしょ」



七海は真っ直ぐに俺を見て言った。



「いや……違うよ」



「嘘。絶対気にしてるね。カイはそういう奴だったもの」



俺はため息をついて肩を落とした。


七海の洞察力の鋭さと、それと思い込んだらなかなか引き下がらない性格は昔と変わらないらしい。


七海に口で勝ったことなんか一度もないと言っていい。



七海は黙る俺を見てほら見ろ、という顔をした。


それから腕を組んで偉そうに俺を見上げる。



「言っとくけど、私はそんなに気にしてないよ」



七海の言葉に首を傾げた。

そんなまさか。



自由に歩くことができなくなったのに……?