いい加減直せよな。 どんだけ金ねーんだよこの街。 そんなことを考えながらいつものように、その時計の前を通り過ぎようとした。 けど、その時、俺の目に映ったのは。 古びた時計。 その下で時計を見上げている一人の少女。 桜吹雪が舞う中、振り向いた彼女は――とても綺麗だった。