「俺に?」
なんか驚いてるなぁ。誕生日なら普通プレゼントだよね?
「当たり前じゃん!開けて?」
綺麗に包んである包装紙をゆっくりあける猛。
開けた瞬間猛の顔が歪んだ。
「?」
怒ったように眉間に皺を寄せる。
「お前・・・これ・・・お前が買ったのか?」
「へ?そうだよ?私からのプレゼントだけど・・・」
「いらない」
え・・・・
「なんで??」
「いらねぇよ。」
そう言って、猛はプレゼントを私に返した。
なんで?なんで?
なんでそんなこと言うの?
一生懸命バイトしたのに・・・
猛の笑顔が見たくて・・・・一ヶ月頑張ったのに・・・
どうしてそんなに怒るの??
どうして喜んでくれないの??
「澄子」
「なんでぇ??・・・ヒック・・なんでいらないなんていうの?」
思わず泣いてしまう。だって悲しくて仕方なかった。
まさかいらないなんて言われるとは思わなくて。
喜んでくれると思ったのに。
「澄子」
ぎゅっと抱きしめてくれる猛。
「たけ・・・る」
「こんな高ぇの買う金、どうしたんだよ?」
「え?・・・バイトした」
「・・・バイト?そんなのいつ・・・」
抱きしめる力が痛いくらい強くなる。
「もしかして、習い事って、嘘ついてバイトしたのか?あんな遅くまで?これ買うために?」

