― Summer Drop ―

「あ、川原君。」

「あぁ!?」

聞きたくなかった名前に

辰雄は不機嫌そうに謙太を見る。

謙太も無言で辰雄を見ている。

その謙太の目は、

千夏に以前の図書館での謙太を思い出させた。



どうしていいか分からないけれど

とりあえず二人をこのままにはしておけない。