辰雄は自転車を押して

朋子をバス停まで送っていた。

いつもと違い言葉少なで思いつめた顔の辰雄を

朋子は不思議に思う。




バス停目前で

突然辰雄が立ち止まった。



「どしたん?」

朋子が数歩後ろにいる辰雄を振り返る。