寝てるのに……。 あたしはなんだか切なくなって、社長室を出た。 なんでだろう ……胸がモヤモヤする。 あたしが桐沢社長の重荷になってるのかな? そうだとしたら…… 「片岡さん!」 この声にあたしは聞き覚えがあった。 「水野課長!」 この間までは怖かったけど、あたしの社長への気持ちを気付かせてくれたのはこの人。 あたしは自然と警戒しなくなった。 「可愛いですね、今日も」 にっこりと微笑む水野課長。 眼鏡がよく似合う爽やかな人。