あの空の向こうに

【星を眺める少年ー16】


数分が経ち、何も起こらないことを確認すると、2人は緊張の糸を緩めた。




「…こうゆうことだよ。ティナも分かるだろ?」




再びレオンは小声で話し始める。




「いつも村人達は「音」にビクついて生活をしている。そんな光景を見るのは、もうイヤなんだ」




レオンは頭を抱える。
その言葉にティナは何も言えない。




「…それに、ティナには話してないけど、僕は昔シュナウザーに殺されたことがあるんだ」




その言葉にティナは特に不思議がらずに、納得して答えた。


「そう……なんだ。昔……ってことは「転生」の前のレオンってことでしょ?」




「そうだよ…生きるものはどんな生物も「転生」をする。僕の前世は、シュナウザーに殺されたんだ」