【巡り合わせー19】


自己紹介の挨拶も終わり、祐平はさっそく本題に入った。








「サラ…。俺は地球からはるばる、ティナに会うためやって来たんだ…
この村に住んでいたハズだ」







先ほどの村人達を見ても、ティナの姿は見当たらなかった。






いくら17年の年月が経ち、顔が変わっていたとしても、
自分にはティナの顔は分かるという自信があった。







「君がレオンの名を知ってるならば、一緒に行ったティナのことも知ってるハズだ。
頼む、教えてくれ」







するとサラは目をつぶり、ゆっくりと答えた。








「悲劇の女ティナか………」







何かを知ってるような口振りだった。







だが英雄レオンではなく、悲劇の女ティナと言う言葉に引っかかる。








「何でレオンは英雄と言う扱いに対して、ティナは悲劇なんだ…?」







サラは、何かを考えている…

そして、後ろを振り向き、奥に飾ってある木の箱を手にした。







それを祐平の前に持ってくると、静かに語り始めた。







「…お前には、話さなければならないようだナ…
17年前のことを…」