秘密の鎖


この、声………



ツンと鼻の奥が痛んだ。



忘れるわけないじゃない、ずっと待ってたんだもん。


三年間、ずっと。



私の大好きな人。



「夕月さん……」


「当たり」


そっと手が離れて、霞む視界ににこやかに笑う莉沙と綾香が見えた。

そして、振り向く先には


「久しぶり」


「夕月さん!」


二人がいるのも構わないで、夕月さんに思いっきり抱きついた。


「……元気だった?」


「元気だった?じゃないよ!て、手紙くらい書いてくれてもよかったじゃない!」


ごめん、という夕月さんの腕の中でしゃくりあげる。

ほんとはもういいよ、そんなことは。

こうしてまた会えただけで、私は幸せなんだから。



夕月さんの香りに包まれて幸せモードに入っていると、夕月さんはあ、と言って体を離した。


「美緒に頼まれてたもの買ってきたよ」


あ、忘れてた。
そういえば私、メープルシロップって言ったっけ……


夕月さんは鞄の中から瓶みたいなのを取り出して


「はい、蜂蜜」


ほらみろ!