そんなことでご機嫌とりをするなんて浅はかな弟だこと、なんて気取ってみながら焼き魚を取り出した。
んー、いい匂い!
「大変だ姉ちゃん」
焼き魚のいい匂いに夢中になっていると、優也が明らかにうろたえた様子で台所に戻ってきた。
小さな包みを手にしていて、どうやらお届けもの
らしい。
「なにそれ?」
うろたえている優也はそっちのけで、小包みの方に心惹かれた。
「爆弾?」
「知らないけど、姉ちゃん宛てだ」
私宛て!
と目を輝かせると、優也は信じられないというように付け加えた。
「男から」
えっ
心臓がドクンと跳ねた。
それを境に、距離を走ったあとみたいにドキドキドキドキせわしなく鳴り始める。
だって……、
私に贈ってくれる男の人なんて
あの人しかいないでしょ?
おそるおそる包みに手を伸ばし、送り主の名前を確認する。



