学校の帰り道、莉沙と一緒に商店街をぶらついていた。


商店街ではとくにすることもないけど、莉沙とは毎日そうしてぺちゃくちゃ話してる。

変なものを店の棚で見つけたりして騒いだり、たまにでてくる季節モノのパンだとかお菓子だとかを味わうのは、毎日の楽しみ。


要するに、莉沙と私は新しいことが大好きで、常にそういったワクワクさせてくれるものを探してる。


それはモノだけじゃなくて、人である場合もある。

例えば、キレイな女の人やカッコイイ男のコとか。

今日も莉沙が、真っ先に見つけた。


「見て、美緒!あの人超カッコイイ!」

「えっ、どれどれ!?」


莉沙の指差した先を急いで確認する。

そこには、およそ商店街には似合わないような、優雅な雰囲気を纏った男の人がいた。