「ありがとー♪」


調子の良い蜜柑は、ボールを片手で抱きながら満面の笑みで手を振っている。


降りるか…


「ミオー!
気をつけてね!!」


オミが心配そうに見上げている。


「大丈夫ー♪」


私は足場を確認しながら降りた。


登った通に降りれば余裕余裕♪


なんて思ってたら…


「うわっ!?」


引っ掛けた足場が悪く、足を滑らせた。


慌てて何かを掴もうと腕を伸ばしたけど、何も掴むものがなかった。


なんとか片足で踏ん張ろうとしたけど、余計にバランスを崩して、私の体は完全に木から離れてしまった。


やばー…


「ミオ先輩!」


「キャー!!」


そりぁ騒ぐよね…


やばい、落ちる…!!