隼人≫≫≫男同士





村瀬を西崎さんのマンション付近まで送り届けた後、俺はその足で警察署に行き被害届けを出してきた。



――これで一刻も早く奴らが捕まればいい。



そして願わくば、奴らが無差別に人を傷つけたりしないよう、きちんと更正することを――…







「おはよう」



3時前、遅番の村瀬が出勤してきた。



あのあと西崎さんと昼飯を食って、出勤までに自宅に行き、業者を呼んで部屋に盗聴器が仕掛けられていないか調べてもらったらしい。



「あったのか?」



村瀬は険しい顔をして首を振る。



「…でもね? そういえば以前から気になることはあったの」



村瀬は以前からちょくちょく下着がなくなっていることが気掛かりだったらしい。



「…ぅわ、タチ悪。ストーカーに加えて変態じゃん、そいつ。下着ドロも兼ねてたんだ」



「でもね、あたし、お休みで自宅にいるとき以外はあんまり外に洗濯物を干さないから。
あたし結構ズボラだからお休みで一気に洗濯する人なのね。
だから万が一にもあたしがいるときにベランダから侵入して盗もうものならあたし気づくと思うの」



「…じゃあいつ下着盗ってんだよ、そいつ」



「…わかんない。ただね、旅行用にって3日前に買った新品の下着がね、今日帰ったとき1枚なくなってたの」



「…新品だから室内にあるよな、そりゃ。ってことはピッキング?」



「…分からない。合い鍵は万一のために侑兄…あ、3番目の兄ね? 侑兄に渡してあるから知らない人が鍵を持ってるはずないと思うんだけど」