「先輩、なんの心配してんですか!?なんかお父さんみたい」



自然に笑えてくる。



いつも自信満々で自己中のくせに、今になって弱気になるなんて…




「そりゃ……っつか、親父扱いかよ」


コロコロ変わる先輩の表情。
……初めて見た。



「ゴホンッ。まあ、心配になるだけの奴なんだ。実力もあるし。」


「そうなんですか。…でも、あたしは見た目でなんか人を見ませんから。」


「知ってる……、悪かったな」



あたしは首を横に振った。



…少しずつ、先輩との時間を好きになっていくあたしがいた……