大好きな君にエールを






サイレンが甲子園の夏空に響き、ゲームの始まりを知らせた。


「お、君ってあの時キャッチャーをした荒嶋くんだよな?」


整列をして礼をした後、すました顔で言ってきた相手の選手。あの時とは…きっと1年前の夏の甲子園のことだろう。


相手は…1年前に俺たちが戦って勝てなかったチームだった。俺は軽く会釈をして、駆け足で花龍ベンチへ戻った。


「何か言われたか?」


監督が心配そうに見てきた。


「いえ、よろしくと言われただけです」


1回戦からあのチームか。なんだか嫌だな…と思っていたのもつかの間。


「回れ回れーっ!」


あっという間に1−7でリードする花龍。それにあっという間に9回裏が終わり…


「試合終了ー!」


あの時どうしてあんなに簡単に負けてしまったのだろうと思うくらいに、圧勝をしてしまった花龍だった。