大好きな君にエールを






「荒嶋は絶対やってくれる。それに永松との最強のバッテリーを見せてくれるはずだからなっ」


にかっと笑ったキャプテンに、俺への批判はピタリと止まった。


「頑張ろうな、荒嶋!」


と、レギュラーの先輩や同輩から肩を叩かれ、


「応援しています!自分達も一緒に戦います!」


と、毎日先輩の後を追いかける後輩達から声を掛けられた。


あの永松とバッテリー。花龍のキャッチャー。夢にまで見てきたことが、甲子園で実現されるんだ。


それから、永松の球を受ける日々が続いた。もちろん上手くいくわけがない。


「荒嶋ぁ!もう少し構えをしっかりしろっ」


監督や先輩達にしごかれるのは当たり前。でも、嬉しかった。指導してもらえることが、自分を見てもらえることが。