「いつも来てくれてサンキューな…って…え?」
頭に包帯をした男の人があたし達を見てびっくりしていた。
「…み、実…貴?」
「久しぶりだねっ」
「お、お前、なんでここに…?」
「お母さんから聞いたの。ったく無理するんだから倒れるんだよ、バカっ」
実貴さんは男の人の元へ足を進めた。ま、待って実貴さーんっ。
「…とその後ろのコは?」
「あっ、このコは同じ学校の後輩の麻帆ちゃんっ。とってもイイコなんだぁ♪」
「は、はじめましてっ。倉橋麻帆ですっ」
あたしは深々と頭を下げた。
「麻帆ちゃん、はじめましてっ。ごめんね、なんだか実貴が振り回しちゃって」
「い、いえっ。大丈夫です!!」
ヤ、ヤバイ。実貴さんの好きな人なのに、一瞬だけドキッとしちゃった。…ほんのちょこっとね。


