いつも凛として、ボールを投げている永松がこんなこと言うなんて思ってもいなかった。
「ボールがちゃんとシゲさんのミットに入るか不安なんだ」
初めて聞いたエースの本音。エースは夕焼け空を見上げていた。
「永松は大丈夫だよ」
俺は永松を見上げて言った。
「俺が信じてるから。永松は絶対完封するってな」
「…大袈裟だから」
「それくらい信じなきゃ永松が投げらんねーだろ?」
遠距離でわかった。信じることがどれだけ大切か。支えになるか。
「ったく自信持てよ。…それにさ俺はお前が羨ましいんだ。補欠の俺とは違って永松はスタメンなんだ。試合に出れるんだぞ?」
試合に出られるんだ。シゲさん達と試合が出来るんだよ。


