──side*康也──
「大丈夫。いつか実現するよ。荒ちゃんならきっとできる!」
麻帆の言葉が、麻帆の瞳の光が俺の体を駆け巡った。麻帆は信じていてくれるんだ。それが嬉しかった。
「おぅ!やってやる!」
つい、強気な口調で言ったけど、実際は……不安でたまらない。
「ふふふっ、荒ちゃんだもんっ。あたしは信じてるよ」
……バカじゃん、俺。不安になってる場合かよ。隣にいる信じてくれる人に感謝するべきじゃんか。
「俺も、麻帆が活躍することを信じてっからなっ」
信じてくれるなら、信じ返す。
俺は麻帆を応援する。会えないけど、声も聞けないけど……心からエールを送るよ。


