「あたしも頑張るっ!あたしも荒ちゃんに追いつけるように頑張るよ!」
「麻帆……」
荒ちゃんは、新しい環境で歩き始めてる。
「荒ちゃんが野球を頑張ってるように、あたしも剣道頑張る。毎日出来る限りの筋トレして、部活もぶっ倒れるくらい打ち込むのっ」
それくらいしなきゃ、荒ちゃんの彼女として、ね。
「ん、わかった。お互い頑張ろうな!」
荒ちゃんはニコッと笑ってあたしを見た。
「でも、ぶっ倒れるまでは無理すんなよ。俺が心配するから」
久しぶりに会って、荒ちゃんは髪が短くなったし、体つきも一段と変わっていた。
だけど、荒ちゃんの優しさは変わらないね。


