爆走★love boy

「だって、俺達一応は恋人同士だろ? しかも今日は亜美の友達とWデート。


呼び方がしらじらしいと疑われるんじゃない?」



あ……なるほど。


それもそうかもしれない。



妙に納得してしまった私は「じゃぁ、なんて呼べばいいですか?」と、馬鹿正直に訪ねていた。



すると先輩はニカッと少年みたいな笑顔を見せて、


「もちろん、『樹』で」と、親指を立てて見せた。




樹――。