その、瞬間――。



2台の大きなバイクが目に入った。



赤いのと、青いの。



その2台にはそれぞれこの学校の制服を着た生徒が乗っていて……。



「俺のマシンナメんじゃねーぞ!」



「オメェが乗ったらママチャリ以下だろうがよ!」



ブオンッ!



すごいホコリをまき散らしながら校庭へと入っていく。



風がスカートを捲り上げて、登校途中の女の子から悲鳴が起こった。



……なに、今の……。



私はしばらく放心状態でその場に突っ立っていたのだった。