爆走★love boy

ドアをノックする音が響いて、「亜美、お母さん仕事行ってくるからね?」と、声がかかった。



「うん。いってらっしゃい」



「あんた1人で大丈夫? なにかあったら、すぐ連絡するのよ」



「わかってるよ」



優しいお母さんの言葉が、今はイラつく。



早く1人になってまた泣きたいのに、邪魔しないでよって、わがままでかわいくない私がいるんだ。



「それからね、亜美――」



「わかったってば」