茶色いドアを開けて入ってきたのは、雅紀君じゃなかった。



「た……き……」



樹先輩?



そのから入ってきたのは険しい表情をした樹先輩だったのだ。



制服のところどころに汚れがついていて、右頬にはひも状の何かで叩かれたような、ミミズばれがあった。