「ちょうどよかった。俺亜美に話あんだよ」



そう言うと同時に、腕をつかまれる。



瞬間、男たちから「ヒューッ」とヤジの声や口笛が飛んだ。



「やだ……」



さっきまで温めていたはずの手が、自分でも驚くほどに冷たくなっている。



「私は……話なんか、ない!」



強く言ったことにたいして、男たちはまた楽しそうに笑った。



でも、雅紀君はそれとは逆に怒ったような顔をしたんだ。