一気に通り過ぎようとしたその時――「樹クン、ヤニ持ってねぇ?」そんな声が聞こえてきたんだ。
たつき――?
一瞬、私の歩調が緩んだ。
今度はその生徒たちをマジマジと見つめる。
その中にいたのは――「樹……先輩?」
唖然として、時間が止まったような気がした。
金髪男にタバコを差し出す先輩。
少し制服を着崩した程度で、あとは真面目で、生徒会長で――。
そんな……先輩が……。
「樹クン、今夜の集会どうすんべよ? 走り屋の走行会と時間も場所かぶってんだけど、おっぱらう?」
たつき――?
一瞬、私の歩調が緩んだ。
今度はその生徒たちをマジマジと見つめる。
その中にいたのは――「樹……先輩?」
唖然として、時間が止まったような気がした。
金髪男にタバコを差し出す先輩。
少し制服を着崩した程度で、あとは真面目で、生徒会長で――。
そんな……先輩が……。
「樹クン、今夜の集会どうすんべよ? 走り屋の走行会と時間も場所かぶってんだけど、おっぱらう?」



